Impact HUB Tokyo

Members' STORY

vol.2 登山と起業は似てる?〜ある視点からの雑感〜

2017.09.02
Pocket

Impact HUB Tokyoのオペレーションチームの一人であり、また、メンバーである岡村亮子さんから寄稿をいただき、リライトしたものです。オリジナル記事はこちら→


自然が好きで登山やトレイルランニング(以下、トレラン)を好むということから「登山と起業の共通点」について考える機会をもらった。ここImpact HUB Tokyoの存在はときに、登山客が山登りの途中で休んだり、避難したり、情報を得たりする「山小屋」に例えられるという。そのような背景も後ろ盾に、まずはよくある事例から考えてみよう。


他人が言う大変は、本当に大変か

「登山」と「起業」、2つの共通点には周囲の鈍い反応がある。もちろん主に登山や起業に関心を持たないひとたちではあるが、話をすると「大変」「キツイ」というキーワードがよく出てくる。そのひとの常識から考えると、山は「疲れる」「暑い、または寒い」「虫が多い」「クマが出る」場所なのだ。でも実際に山に登るひとは、おそらく気持ちのなかに「大変」が占める割合はそこまで多くない。そして危険な状況には対処できるように準備をしている。「大変」に勝る充実感や経験を得られると知っているから登る、ともいえる。山好きにとっては電気の有無、水を運ぶこと、その他の重い荷物を背負うこと、そんな非現実的な状況こそが登山の魅力につながっているのだ。

それに一口に登山といってもスタイルはそれぞれだ。山の高さや難易度に挑むひと、百名山など登頂した数を誇るひと、のんびりと高山植物を愛でるひとがいる。ひとそれぞれだからこそブームになり得るのかもしれない。なかには頂上に登らないひとだっているのだ。同じ山で行う人気のトレランは、登山と比べて、登り下りのスピードが速く、同じ山でも見る景色が違う。体の負担も大きく異なる。また登山とは違った形で仲間づくりができる要素があるので、その点で孤独な起業家や普段は仕事中心の30~40代の世代に支持されているのかもしれない。

「好き」というシンプルで強力な原動力

もうひとつは、起業家は自分の仕事が「好き」で、登山をする人も登山が「好き」という点だ。大変といわれることでも好きだからこそ取りかかり、好きだからこそ続けることができ、さらにその先にも挑戦する。
ただ、登山の場合は登って下るという一連の流れがあるが、起業にはきっと終わりがないように感じられるだろう。その点では、登山はスタートからゴールまでの行程を一気に行い完結するという充実感を味わえる。また登山は、ルートや時間など山行計画を立てること、危険や高度に順応すること、天候が悪いときや体調が悪いときには無理をして進まないこと、リスクを考えて準備 すること、明るい内に山小屋に到着すること、時間に余裕を持って行動することなど、さまざまなルールが存在する。山でのおごりは命に直結するからだ。

起業も登山も深い部分では命がけといえる。だが起業は非日常ではなく、日常の生活や人生がかかっている点では規模や影響力が大きい。

逆境に負けず、困難にも負けず歩み続けるために

アメリカの実業家スティーブ・ジョブズ氏が大学の卒業式で行った有名なスピーチがある。そのなかで彼は、過去に起きた出来事や経験を「点」で表した。解釈を広げてみるとその点とは毎日の時間の刻みや、山頂へ向かう一歩一歩と捉えることもできる。ただ、その点を繋いでいくためには、「好きなこと」だからこその継続が必要だ。彼は自分がやりたいと思う仕事を探し続けろと学生たちに訴えていた。探し続けることをやめず、ついに運命の仕事に出合えたそのとき、自分の情熱とは異なる「常識」を捨てることができたら、彼がいう“foolish”の状態に近づくことができるのだろうか。

今回は、登山・トレランの経験をふまえながら「登山と起業の共通点」を考えてみたが「そうじゃないよ」「違うでしょ」という意見もあるだろう。またの機会があれば、次回はユニークで独創的な、敬愛するImpact HUB Tokyoメンバーの実体験を聞いてみたいと思う。

 


岡村亮子(おかむらりょうこ)
今までに登った山は富士山、北岳、北穂高、燕岳、蝶ヶ岳〜間ノ岳、白山、高尾山など。トレイルランニングのデビュー戦はスリーピークスの短いコース23キロ。2016年に白山ジオトレイル3日で100キロを完走し、来年7日で250キロにエントリーするかどうか悩み中です。
好きなことは「旅」や「遊び」全般。それに加えて自然やおいしい食べ物があればいうことなしです!
現在、時間・場所を問わない働き方を求め試行錯誤しながら、IHTで起業家スピリットを学び中。